日本キリスト教団東中国教区鳥取県西部地区被災情報 11/8 情報提供境港教会牧師 草地大作師
 久しぶりの被災地からの報告になってしまい、申し訳なく思っております。鳥取県西部地震被災地の近況をお伝えいたします。

11月6日で、鳥取県西部地震より1ヶ月が経過しました。可能な限り被災地をまわり、できるだけのことをしようと心がけてきましたが、自らの日々の仕事や、プライベートな必要に追われ、精一杯動けなかったことがあったと、1ヶ月をふり返って思っています。

 最近では、ほとんど全国放送のニュースなどでは取り上げられることもなくなりましたが、やはりここからが本当の被災後だと思っています。昨日、今回の地震で最も被害の大きかった日野町へボランティア(以下V)に出かけてきました。ここ数日では、Vの登録は多い方でしたが、それでも10人強。絶対的に人員が不足していることを改めて実感しました。地震直後から2週間ほど、この地域の住民の方たちが高齢者であり、また、Vに対する信頼も得られていなかったため、Vニーズはほとんど上がってきませんでした。そのため、全国から集まったVが多数Vセンター(以下VC)で待機するという状況が続き、町としても、またVのコーディネート役をされていた鳥取県社協の方々も、「これはすぐに地元に移行できる」と思われたのでしょう。実際西伯町のVCは、このような状況下で10月中旬までに大幅に縮小されました。日野町VCも、はじめ10月一杯という計画を立てて、現在の場所から役場内の一部署に窓口を移すつもりにしておられ、そのための引継を始めておられたのです。ところが、10月の末が近づくに連れて、Vニーズが急激に増え始めました。始め遠慮がちであった地域の人々が、どうにも片付けや廃材の持ち運びなどが自分の手には負えないということに気づかれ、さらにはVに対する信頼感も上がったためだと思います。そして、昨日現在、日野町についてはVCの閉鎖時期は未定(積雪などにより行動が不可能になるまでとのニュアンスあり)、さらには日帰りできるボランティアを継続的に受け入れていく方向だと仰っておられました。東中国教区も、地震後教区として特設委員会を設け、その委員会としてVCを支援していくことを決定しています。まだまだ、先の見えない状況が続いていることを、お心に留めておいていただきたいと思います。

今回の鳥取県西部地震は、確かに死者はなく、また火災も発生しませんでした。ジャーナリズムの関心とはほど遠い被害だったのでしょう。このためか、全国から寄せられる義捐金も、他の災害の時に比べると1/10程度だと報道されていました。

しかし、被害は甚大です。

特に日野町については、今回の地震によって全家屋の1/3が全壊判定を受けました。ほとんどがいわゆる「独居老人」です。5千人弱の町民の内、自力で家屋の再建に向かえる人がどれほどいるだろうか、と思います。さらに、「いずれ地元にVなどの支援体制は受け継がれるべきだ」といわれますが、地元に人材が豊富ではありません。阪神・淡路大震災の時とは、完全に状況が異なっていると思わざるを得ないのです。復興から取り残される人の数字は小さいでしょうが、被災地域住民に対する割合からいえば、かなり高くなるのではないだろうか、と危惧しています。今後も、支援体制を維持しながら、何ができるのかを考え続け、復興の歩みに参与していきたいと思っています。

長くなりました。どうぞ、まだ鳥取県西部地震は終息していないということを覚え続けてください。できる限り、こちらからの情報を発信していきますので、広くそれぞれの場でお知らせいただければ幸いです。